キャスト板の「表面光沢」はなぜ美しい?

製法が生む鏡面の秘密

アクリル板を手に取ったときに感じる、なめらかな質感と深い光沢。
中でもキャスト板には、独特の「艶（つや）」があります。

その理由は、製造方法にあります。キャスト板は、液状の原料をガラスの型に流し込み、じっくりと硬化させて作られます。
この“時間をかける”工程が、分子構造を均一に整え、自然で滑らかな鏡面を生み出すのです。

一方で、連続的に生産される押出板は、コスト面や大量供給に優れていますが、キャスト板のような奥行きのある光沢は出しにくいといわれます。

表面に映る光の反射や、エッジの透明感には、職人のこだわりと技術が息づいています。
キャスト板は、単なる素材ではなく、“磨かれた美しさ”をもつアクリルの芸術ともいえる存在です。