静電気について

静電気の性質

静電気とは
物体(誘電体)に電荷が蓄えられている(帯電)状態や、蓄えられている電荷そのものを呼称する場合があります。2つの物質が互いに、摩擦や剥離等の動作により帯電されます。
静電気の発生
この世に存在している物体は、マイナス(-)とプラス(+)の電気を持っています。空気も人間も衣類(化学繊維)もドアノブもです。 普段はマイナス(-)とプラス(+)がバランスが取れて安定していますが、摩擦や力が加わり、動き易い性質を持っているマイナス(-)電子が物体から移動してしまい、マイナス電気とプラス電気のバランスが崩れ、どちらかが多くなります。この状態を帯電状態といい、余ったプラス電気はマイナス電気と結合しようとし、その結合の際に電流が流れ、帯電した静電気による放電「放電」が行われます。素材や物質により、プラス電気に帯電し易い物質、マイナス電気に帯電し易い物質があります。日常生活の中で、人間は絨毯の上を歩いたり、化学繊維を含む衣服が擦れたりイスから立ったり、座ったりした際に、プラス電気を帯電してることが多いそうです。冬場、セーター等の衣類の着替、ドアノブや車のドアに触れた際のバチバチと音に痛みに不快に感じます。

静電気のイメージ
静電気のイメージ
静電気とプラスチック

静電気とプラスチック(化学繊維含)について、少し触れようと思います。物質はプラス(+)とマイナス(-)の電気を持っていますが、物質により、電気を通し易い物質と通し難い物質があります。一般的に、金属など、電気を印圧した時に電流が流れ易い物質を「導体」、プラスチックなど、電気が流れ難い物質を「絶縁体」、その中間の抵抗率を有する物質を「半導体」といいます。弊社で取扱うプラスチックは「絶縁体」と定義され、物質上での電流が抑制されている為、電子の移動が無く、摩擦や剥離等なんらかの電気的外力作用した場合には、発生した電荷は表面上に滞留し、部分的にプラス又はマイナスに帯電し易い物質です。衣類の素材にも化学繊維等様々有りますが、素材により、プラス電気に帯電し易い物質、マイナス電気に帯電し易い物質があります。簡易的に隊列しますと、以下の様になるそうです。

静電気と湿度

燥が気になる冬場に比べて、湿気を感じる夏場は、あまり気にならない静電気です。日常生活で、人間が帯電しても湿度が高い時は空気中に含まれる水分により電気は逃げてしまいます。物体はプラスとマイナスの電気を持っている為、夏場にも静電気は発生し帯電しているのですが、水分に除電され、物体に溜まる電気が少なくなり、バチバチとなることが少ないそうです。

  • 静電気の気になる場合の手頃な対応
    導体でも金属系以外のゆっくりと電気を通す素材、コンクリートや土、木や壁に触れると除電放電効果が見込まれるそうです。
  • 体内のマイナスイオンの不足もプラス電気が溜まり易く、静電気を帯電し易くさせるそうで、水分補給(水道水よりもアルカリイオン水や電解質を持つ飲料等)をこまめに摂取することで改善された方も多いとか。
静電気と製造現場

ものづくりは、工場の作業場で行われていて、様々な環境や機械、作業員、作業方法、取扱材料など、もちろん電気を持っています。 材料の移動や、人の動作により、摩擦や剥離等の動作も多く、静電気の帯電状態は避けられません。 また、静電気を帯電した物体は、バチバチと放電もしますが、埃や塵を引き寄せる特性もあり、製品の仕上に特に、ビニール等プラスチックフィルムを扱う弊社製品の工場では、重ねたフィルム材料が密着してなかなか剥がせなかったり、常時、静電気の影響が付き纏っています。 静電気対策用品が出回っておりますが、なかなか完全除去が困難の様です。 弊社でもお客様へ大切な商品をお届け出来る様に、工場と環境整備の大切さを共用し、作業前後の清掃や整理整頓を心掛けて生産し、セット作業や検品作業で不具合の無いことを確認しながら仕上を行ってます。

プラスチックの電気的特性 電気絶縁性(Insulation)

身近に使用されているプラスチックの特徴として、電気絶縁性Insulationが有ります。
PVC塩ビ、PPポリプロピレン、PEポリエチレン、PMMAアクリルなど汎用樹脂からスーパーエンジニアリングプラスチックまで、殆どのプラスチックが絶縁性を持ってます。

絶縁テープ
配線
ニッパー
絶縁シート
雷

樹脂材料は基本的に絶縁性を持っており、絶縁性とは電気を通し難い性質を指し、電気を通し難い物質のことを絶縁体と呼び、電子部品を被覆することで、電気の流れを遮断し、漏電を防ぐ目的で使われます。

電柱
配線
医療現場
絶縁テープ

日々、見掛ける電線のチューブも、電気が外へ逃げない様にという目的で使用されます。

プラスチックの電気的特性 帯電性(Electrostatic)とは

殆どのプラスチックは電気を通し難い絶縁性という性質を持つ一方で、帯電し易い静電気が溜まり易いという性質も併せ以っています。
帯電=静電気と考えられてます。
電気にはプラス+とマイナスーの電荷が有り、+を集め易い物質、ーを集め易い物質が有り、プラスチックはーを集め易いと言われてます。
絶縁性のある物質は電気を通さない性質なので、放電することなくひたすら帯電した状態が続きます。
電荷が偏ってる状態を帯電、電荷が偏り動かない”静”の状態なので静電気と呼びます。

絶縁性と帯電性
静電気
静電気の正体
プラス
マイナス

静電気は、使用環境、製品や機器によっては製品破壊やノイズ発生、ゴミの付着から事故や火災の原因にまでなる可能性があることから、添加剤により帯電防止や導電性を付与したタイプの材料も作られています。