熱可塑性(ねつかそせい)樹脂とは

熱可塑性樹脂の定義と基本特性

熱可塑性樹脂とは、融点またはガラス転移温度まで加熱すると軟化し、 冷却すると再び硬化する性質を持つ樹脂の総称です。 この性質により、加熱と冷却を繰り返して再成形が可能です。 代表例として、ポリ塩化ビニル(PVC)のほか、 ポリエチレン(PE)ポリプロピレン(PP)が挙げられます。

ポリ塩化ビニルの化学構造

ポリ塩化ビニル(PVC)は、 塩化ビニルモノマー(Chloroethylene:CH2=CHCl)を 重合させて得られるポリマーです。 モノマーは炭素と水素を基本とする低分子化合物ですが、 塩化ビニルモノマーではこれに塩素が結合しています。

  • 熱可塑性樹脂の用途例(配管部材)
  • 熱可塑性樹脂の用途例(建材部品)
  • 熱可塑性樹脂の用途例(フィルム・シート)

非結晶性樹脂としての特徴

PVC非結晶性樹脂に分類され、 分子が規則的に配列していないため、明確な結晶構造を持ちません。 その結果、透明性に優れるという特性があります。 この性質は、フィルムやシート用途などで広く活用されています。