スライドファスナー、ジッパー、チャックとは
これら名称は発生時期と語源が違うだけで同じもので、世界各地で名前が有る様です。
ファスナーとは/fastener
ファスナーとは、締め具、留め具、2つの部分を閉じ合せて固定させるものの総称で、国際的にはネジや釦等を含めて締付けるものを指すそうです。
衣類などの留め具のうち、何度でも自在に開閉出来るもので、~をしっかり留める、固く締めるを意味する英語fastenが名詞化されファスナーと呼ばれます。
日本では構造・構成により、ネジやスナップ釦の類を”点ファスナー”、スライド式の類を”線ファスナー”、マジックテープの類を”面ファスナー”と呼び大別されてます。
建設・建築分野での、ねじ、ばね、釘、鋲、ピン、ボルト、ナット、リベット等は、点ファスナーですが、これらは工業用ファスナーと呼び、衣類や鞄用と区別します。
ファスナーの素材と用途とは
第二次世界大戦後は、金属だけでなくプラスチックも加わり、現在は種類が豊富です。
身近では保冷バッグや化粧品入れに使われるポリ塩化ビニルPVCやポリエチレンPE製のレールファスナーもカラフルで多様化されてます。
発明当初は主にブーツとタバコ用ポーチでしたが、フランスのファッションデザイナーが子供でも容易に身支度出来ると衣料への提案や、ジーンズのフロントホックの代わりや紳士用ズボンに使用され早くに主流になりました。他では、潜水服、宇宙服、青函トンネル等に使用される水密気密タイプも有ります。
スライドファスナーとは/Slide Fastener(滑り式留め具の意)
日本で多くの人が思い浮かべる引手をスライドさせ開閉するタイプは、国際的にはスライドファスナーと呼ばれてます。
1851年ミシンなどの開発者が自動の、連続した、服を閉じる機構を特許申請した巾着に近い発明品が最初の様ですが、開発者は大々的に売出すつもりはなかったそうです。
1891年アメリカで靴紐を結ぶ不便さを解決しようと開発したものがファスナーの起源とされ、1893年シカゴ万国博覧会に出品されたことがきっかけといわれてます。
ジッパーとは Zipper
1921年米国のメーカーが開閉時に生じる弾丸の飛ぶ音や布を切裂く音の様なシューッという擬音Zipから命名した登録商標で、とてもスピードが速いという意味を持つこの名称もアメリカで一般的になったとのことです。
チャックとは
1927年日本の尾道でメーカーが巾着のちゃくを文字った和製英語の特定商品名(登録商標)で、チャックは日本だけの呼び名で世界で通じない場合があるそうです。古いかも知れませんが『お口にチャック』は英語で『Zip Up Your Lips』らしいです。