細菌とは / ウィルスとは
細菌とは何か
細菌は、1つの細胞から成る単細胞微生物で、 糖などの栄養と水を取り込んでエネルギーを生産し、 自己複製が可能な生命体です。 生物であるため、栄養のない環境では死滅します。
細菌は、宿主の細胞に取り込まれる場合もありますが、 多くは自らの力で細胞成分を合成し、二分裂によって増殖します。 この過程を繰り返すことで、数を増やしていきます。
人に病気を引き起こす大腸菌やコレラ菌のような細菌もありますが、 人の生活に有用な納豆菌やビフィズス菌などもよく知られています。
ウィルスとは何か
ウィルスは、DNAまたはRNAと呼ばれる遺伝子を、 タンパク質の外被で包んだ非常に小さな粒子です。 大きさはナノレベルで、細胞構造を持ちません。
ウィルスは細胞を持たず、自己複製ができないため、 生物とはみなされないことが一般的です。 単独では増殖できず、宿主の細胞に侵入し、 細胞の代謝機能を利用して増殖します。
ウィルスの増殖速度は非常に速く、 1個のウィルスが細胞に感染すると、短時間で数百〜数千個の 子ウィルスが作られるとされています。 インフルエンザウィルスでは、24時間で約10,000個に達する例もあります。
代表的なウィルスには、ノロウィルス、 インフルエンザウィルス、 HIVなどがあります。 種類が非常に多いため、抗ウィルス薬の開発は限定的なのが現状です。

