ポリスチレンPS(スチロール樹脂)とは
発泡スチロールでお馴染みポリスチレン(スチロール樹脂)PS
略称PS(Polystylene)は、スチレンを単体モノマーとする重合ポリマーです。
熱可塑性樹脂の中では安価な部類で、高い加工性が有り、様々な成型方法に対応が可能です。
また、スチレン樹脂は発泡成形により“発泡スチロール”として馴染み深い素材です。
一般的なポリスチレン(GPPS)、ゴムを配合した耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、発泡ポリスチレン(発泡スチロール)、大きく3種類です。
ポリスチレンPS(スチロール樹脂)の特徴
- ポリスチレン樹脂(GPPS)
軽量、電気絶縁性が高く、誘電率が低いです。溶融時の熱の安定性が高く、成型時の寸法安定性に優れてます。無味無臭で、食品用容器に多用されてます。 耐熱性は低く、耐衝撃性は低く脆い、耐油性・耐薬品性は低く軟化・溶解し易いです。 - 耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)
ゴムを配合したことで大幅に耐衝撃性が向上しますが、耐熱性・剛性は低下します。透明性も無くなります。 - 発泡ポリスチレン(発泡スチロール)
98%が空気の為、水に浮く軽量、断熱性に優れてます。衝撃吸収性が良いです。極めて加工性が高く、成型や切削に適してます。接着性は良く熱や有機溶剤での接着に適してます。耐熱性は低く溶解、難燃性が低く非常に燃え易い性質です。耐油性、耐薬品性は低く軟化・溶解し易いです。
ポリスチレンPS(スチロール樹脂)の用途
- ポリスチレン樹脂(GPPS)
コップ、容器、CDケース、使い捨てカミソリ、お弁当ケース、御惣菜ケース - 耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)
ゴ工業用パーツ、家電製品ハウジング・内部パーツ、乳酸菌飲料水容器 - ビーズ発泡スチロール(EPS)
発泡スチロールの中でも汎用性が高く馴染み深い素材です。魚介類輸送用箱、農産物輸送用箱、梱包材、建材、緩衝材、モックアップ(模型) - ポリスチレンペーパー(PSP)
カップラーメン容器、食品トレイ
ポリスチレンPS(スチール樹脂)は、数あるプラスチック素材の中でも、価格・加工性・機能の面において手軽に使用出来ることから、梱包材・緩衝材・容器としてとても馴染み深いです。
発泡ポリスチレンの種類とは
【ビーズ発泡スチロールExpanded PS、EPS】
一般に発泡スチロールと呼ばれ、原料となるビーズを発泡させ、成型して、魚介類 や農産物輸送用箱などに使用され、表面に発砲ビーズの模様があるのが特徴です。
【発泡スチレンシートPolystyrene Paper PSP】
発泡スチロールトレイと呼ばれ、シート状にした発泡スチロールを型で抜き、主に カップラーメン容器、食品トレイ、食品容器に使用されてます。
【押出法発泡ポリスチレンExtruded Polystyrene XPS】
押出成形した板状の発泡体で、マンションなどの断熱材や畳の芯材に使用されてます。